そもそも、モナコでGPが行われるモナコ公国は、イタリアとフランスの間にある国で、面積は世界で2番目に小さな国で、観光と金融で成り立っている国です。そんな国で行われるレースは、モナコの市街地の車道をそのままコースに使います。モナコは国土面積が小さいので道幅が狭く、かなりスリリングなレースを楽しむことができます。世界で行われているF1レースの中でも3大レースに数えられるほどです。モナコはもともと高級リゾート地なので、レースの期間中はコース近くの高級ホテルや、クルーザーの甲板などの特等席から観戦している観客も多いです。ちなみに街中を走る車は高級車ばかりで、GPの期間中はホテルの宿泊費はかなり高騰します。もし観戦しに行こうと考えている方はそちらも注意していた方が良いポイントです
なぜモナコのGPにセレブが集まるの?
なぜこのモナコで行われるGPはセレブの観客が多いのかというと、セレブが集まりやすい国だからなのですが、セレブが集まりやすい理由としては、タックス・ヘイブン制度を採用しているからです。タックス・ヘイブン制度とは租税回避地制度と言われ、個人には所得税を課していないので、所得の高くなってしまうセレブは税金対策でモナコに集まりやすくなるのです。また、そんな土地なので、カジノも有名で、ある時期は国家の収入のほとんどをカジノ収入が占めていたこともあるほどです。このカジノは「カジノ・ド・モンテカルロ」別名をグランカジノといいます。パリにあるオペラ座を作った建築家が造っていて、内装はとても豪華です。豪華な客室やステンドグラス、100年以上前のスロットマシンなどの貴重なものも展示されています。
世界に誇るモナコのGPの歴史と公室
このモナコで行われるGPは現在ではF1で有名になりましたが、F1をモナコへ誘致するまでには長い道のりがあり、かなり苦戦しました。新しくF1レースを開催できるようなサーキットを作ることが出来なかったので、代わりに町全体をサーキットにしようという動きになりました。ですがF1はとても危険なレースなのでクラッシュやマシン同士の激突などが予想されたので、その計画もかなり難航しました。ですので、細心の注意を払うために、モナコ出身のドライバーにコースを練ってもらい、公室に理解を得て開催を促す動きを進め、1929年に第1回目が開催したのです。このGPはモナコ公室も必ず観戦する決まりになっていて、優勝者へのトロフィーの授与は大公が行います。さらに、レース後必ず行われるシャンパンファイトは大公にシャンパンがかかることがないように表彰台から降りてコースで行われます。とても公室に配慮したものとなっています。